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バイオリンのスラーって簡単?歴26年の私が失敗しないコツ、練習方法を解説

バイオリン
ねるね
ねるね

こんな悩みに、


・大人からバイオリン歴26年

・バイオリン情報メディア歴6年

の私(ねるね)が解説。

私がバイオリン初心者の時、

「スラーって何?どう弾けばいいの?」

と戸惑った事を今でも覚えています。

とくに私は大人になってから始めたので、スラーは最初の大きな壁でした。

「音がつながらない」

「弓が途中で止まってしまう」…

そんな失敗を何度も繰り返すと、自信をなくしてしまうことも、、、。

しかし、それから26年が経ち、今では初心者の方にスラーを分かりやすく説明できるほどに成長しました。

私がバイオリン初心者の時にどんな失敗をして、どんな練習をやってスラーを習得したのかをこの記事で伝えようと思います。

この記事では、

・スラーの意味

・正しい弾き方、よくあるつまずきポイント

・そして失敗しないためのコツや練習方法

をやさしく解説しています。

この記事を読めば今日からすぐにスラーを試せますよ。

もうスラーで悩まない、そんな一歩を一緒に踏み出しましょう。

バイオリンのスラーとは何?記号の意味

まずスラー(slur)の意味を確認しましょう。

楽譜上で音符を弧線でつなぐ記号が「スラー記号」。

スラー記号でつながった複数の音は、弓を返さずに一つの弓の動きで滑らかにつなげて演奏します。

バイオリン:スラー音階

スラーによって音と音の間が切れずにつながり、曲想がより滑らかで歌うように聞こえます。

バイオリンのスラーの基本的な弾き方(ボウイング)

では、バイオリンでスラーを弾く基本を見てみましょう。

スラーで指定された音符では、最初の音から次の音へ弓の方向を変えずに弾き続けます。

例えばスラーで2つの音がつながっている場合、

スラー画像

最初の音をダウン(下げ弓)で弾いたら弓を止めずにそのまま次の音もダウンで弾きます。

バイオリン:2分音符2音スラー

弓を動かしながら、左手の指は次の音へすばやく置き換えます。

バイオリン:スラー時の指の動き

ポイントは、右手のスピードを緩める事なく、音の切れ目を作らないこと。

※ダメな例はこちら→

また、同じ弓で複数の音を弾くため弓の長さ(配分)に注意しましょう。

最初の音で弓を使いすぎないように意識し、最後まで均等なボウイングで持たせます。

慣れないうちは難しいですが、まずはゆっくりしたテンポで練習し、徐々に感覚を掴んでいきましょう。

スラーでよくある5つの失敗と対策

スラーの習得で初心者が陥りがちな失敗を知り、その対策を押さえておきましょう。

以下では私が初心者の時に、

・スラー練習でやってしまっていた5つのミス

・それをどう改善して行ったか

を解説しています。

1:弓を途中で止めてしまう

スラーの途中で弓を止めてしまうと、音がぷつっと途切れてしまいます。

バイオリン:スラーの途中で音が止まってしまう

指を変えるタイミングで無意識に弓の動きが止まってしまいがち。

対策

どんなときも弓を動かし続ける意識を持つと改善できました。

ねるね
ねるね

何が起ころうと弓は止めねぇ

そのためにはボーイング練習が欠かせません。

詳しくは『こちらの項』を見てください。

2:弓の使いすぎで後半で足りなくなる

初心者の時は、余裕がないので、演奏の焦りからか、最初の音で弓をたくさん使いすぎていました。

バイオリン:スラーの時最初に弓を使いすぎてしまう

すると、後半で弓が足りなくなり音が弱まったり途中で弓を返したくなってしまいます。

対策

最初の音から弓の配分を計画すると改善しました。

スラー内の音符の数だけ弓を均等に使うイメージ。

例えば4音スラーなら、

弓を4等分するつもりで使ってみましょう。

ゆっくり練習を続け、徐々に適切な配分の感覚を身につけていくことが大事でした。

3:音の変わり目で圧力が不安定になる

スラーで指を変える際に、右手の圧力(弓を押さえる力)が不安定になりがちでした。

バイオリン:スラーで音の変わり目で音が不安定になる

そうなると、音が抜けてしまったり逆に不必要に強くなってしまったり。。。

対策

弓を持つ右手はリラックスさせ、一定の重さで弦に乗せるようにすると改善できました。

特に音を変える瞬間に余計な力を入れないことが大切。

親指や小指が突っ張っていないか確認し、柔軟に弓をコントロールできるよう意識します。

弓の持ち方について詳しくは『【弓の持ち方】バイオリンの右手の形を徹底解説!』を見てください。

音のイメージをしっかりもつ

スラーを上手に弾くには、まず「音のイメージ」をしっかり持つことが大事。

私が意識していたのは、

・スラーなしで弾くとき →「ター・ター・ター」

スラーなし


・スラーありで弾くとき →「ター・ラー・ラー」

スラーあり

というイメージの違いです。

“ラー”の部分が、スラーで音がつながっている所ですね。

このようにイメージして弾くと、スラーの音が途中で切れにくくなりますよ。

4:移弦(弦を移る)で音が乱れる

スラーの途中で別の弦に移るとき、肘や腕を大きく動かしすぎると弓が暴れて音が乱れやすくなり、これにはとても苦労したのを覚えています。

バイオリン:スラーで移弦の時腕がバタつく

特に弦をまたぐ瞬間に余分な力が入ると、雑音が出たり音程が不安定になったりしがちでした。

対策

移弦の動作は必要最小限にとどめ、肘の高さをスムーズに切り替えると改善できました。

弓を持つ手首や指先で細かく角度を調整するイメージで、そっと隣の弦に移ります。

まずは開放弦でゆっくり移弦の練習をします。

バイオリン:スラー移弦の正しい弾き方


5:焦って速く弾きすぎてしまう

「早く滑らかに弾かなきゃ」

と焦るあまり、練習段階を踏まずにいきなり速い曲や長いスラーに挑戦すると、うまくいかず挫折していました。

今考えると当たり前のことなんですがね笑

対策

焦らずテンポを落として練習すると改善できました。

ゆっくり確実に音をつなげられるテンポから始め、徐々にスピードを上げます。

また、スラーでうまく弾けないフレーズは、一度スラーを外して一音ずつ練習してみる方法も効果的。

別々の弓で音程とリズムが正確に弾けるようになったら、改めてスラーを付けてみましょう。

スラー上達のために大事なこと

スラーを上達させるには、日々の練習で少しずつコツを掴んでいくことが大切。

コツは、

・手のフォームと姿勢を整える

・基本動作

・フレーズ練習で実践力を高める

ちなみに私はXでスラーのコツで何が一番重要かアンケートを取ると

”簡単な曲でスラーに慣れる”

が一番大事だとバイオリン経験者は考えているようです。

スラー上達のための練習方法とコツ6選

上記のポイントをさらにわかり易く6つに分解して、

効果的な練習方法と上達のヒントをまとめました。

以下で深堀します。

①:左手の持ち方を正確に

スラーをきれいに弾くためには、まずバイオリンの「構え方」がとても大切。

構え方が正しくないと、なめらかで美しいスラーはなかなかできません。

チェックするポイントは次のとおりです。

・バイオリンが斜め45度の角度で構えられているか

・体を必要以上にひねっていないか

・左ひじに力が入りすぎていないか

・左手全体がガチガチに力んでいないか

・指が弦に対してまっすぐ押さえられているか

・左手の指の筋肉がしっかり使えているか

まずはこれらを一つずつ確認しましょう。

バイオリン全体の構え方は『【今日から実践できる!】バイオリンの構え方を解説』を参考にしてください。

左手のより具体的な構え方は『バイオリン左手の形|弦の押さえ方を解説!画像、動画付き』にくわしく書いてあります。

②:音階練習でスラーに慣れる

スラーの練習には、音階練習が有効。

まずはスラーなしで一音ずつ弾き、慣れたら2音、4音…と徐々にスラーの音数を増やして練習しましょう。

D線の”レミファ♯ソ”でスラーなしで音階を弾いてみます。

D線はここでしたね。

バイオリン:D線の位置

弾いている動画

次に2音スラーつけて弾いてみます。

次に4音。

長さを少しずつ伸ばしていくことで、無理なく滑らかなボウイングに慣れていきます。

また、音階練習では弓の配分も意識し、どのくらいの弓の長さで何音つなげられるか感覚を掴みましょう。

③:開放弦でボウイング練習

左手の指を使わず、開放弦だけで長いスラーを練習する方法。

例えば4拍(8拍)といった長さで、弓を止めずに音を伸ばす練習をしてみます。

開放弦なら左手を気にせず右手の動きに集中できるので、

・弓をまっすぐ動かし続ける感覚

・弓のどの部分を使えばどれだけ音が伸ばせるか(弓の配分)

を体で覚えられます。

慣れてきたら音程を付けて指を押さえながら同じ練習をしてみましょう。

ボウイング練習について詳しくは『バイオリン|ボーイングのやり方を初心者向けに分かりやすく徹底解説』を見てみてください。

④:難しい箇所は分解して練習

曲中のスラーがうまくいかない部分は、無理に通して弾き続けるより、一度スラーを外して練習してみましょう。

スラーなしで弾いてみて音程とリズムが正確に取れるようになってから、改めてスラーを付けて弾いてみます。

⑤:徐々にテンポアップ

スラーを含むフレーズは、最初はゆっくり確実に音をつなげる練習をします。

滑らかに弾けるようになったら、少しずつテンポを上げていきましょう。

一度に急激に速くするのではなく、メトロノームを使って段階的にテンポを上げると安心。

速い曲でも基本に忠実なボウイングを保てるようになります。

⑥:弓の持ち方・姿勢をチェック

スラーが上手くいかない時は、

・基礎的な姿勢

・弓の持ち方

を振り返ってみましょう。

右手の指、特に親指と小指に余計な力が入っていないか確認。

力が入っている状態
バイオリン:右手の親指に力が入っている
力が入っていない状態
バイオリン:右手の親指に力が入っていない

弓を持つ手が硬くこわばっていると、スムーズな弓さばきができません。

バイオリンの親指の力の抜き方については『バイオリンで左手の親指の正しい位置はココだ!』を見てみてくださいね。

手首や肘もリラックスさせ、腕全体をしなやかに動かせると理想的。

また、姿勢が悪いと弓の動きに無理が生じるため、背筋を伸ばしリラックスした構えを心がけましょう。

バイオリン:姿勢の良い構え

バイオリンの構えが不安定だと姿勢が悪くなります。

バイオリンの構えについて詳しくは『【今日から実践できる!】バイオリンの構え方を解説』を見てみてください。

まとめ:スラー習得の次のステップ

バイオリンのスラーは初めは難しく感じるかもしれませんが、ポイントを押さえて練習を積めば必ずできるようになります。

大事なことは、

・スラーの意味を理解する

・正しい弾き方の基礎を身につける

・段階的な練習を重ねる

これらを学べば、徐々に音を繋げる感覚が掴めてくるでしょう。

音が切れずにつながったときのバイオリンの音色は、自分で弾いていてもとても気持ちがいいもの。

焦らず一歩一歩練習を続け、今回紹介したコツや方法をぜひ試してみてください。

ねるね
ねるね

もし独学で難しいと感じたら、先生に教わるのも良い方法。

私がまとめた『音楽教室おすすめランキング13社徹底比較【大人、子供向け】』では失敗しない音楽教室が見つかります。

気になる方はぜひ見てみてください。

そして何より、できるようになったスラーで好きな曲を美しく演奏する喜びを存分に味わってください。

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