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バイオリンスタッカート完全ガイド|練習で差がつく4つのコツと私の失敗談

バイオリン
ねるね
ねるね

こんな悩みに、


・大人からバイオリン歴26年

・バイオリン情報メディア歴6年

の私(ねるね)が解説。

私がバイオリン初心者の時、スタッカートって何やねんといつも思っていました。

楽譜に小さな点で示されるこの奏法は、音を短く切り離して弾くことで、演奏にメリハリやリズム感を与えてくれる大切なテクニック。

しかし、初心者にとっては「どう弾けば良いの?」と疑問に感じることも多いでしょう。

さらに、中級者以上になると曲の表現に応じた奏法選びなど、より高度なテクニックが求められます。

本記事では、

・スタッカートの基本的な意味

・弾き方のコツ

・よくある失敗とその対策を丁寧に解説します。

基礎を丁寧に学ぶことで、あなたの演奏は確実に一歩レベルアップするはず。

一緒に見ていきましょう。

スタッカートとは?バイオリンでの基本的な意味

スタッカートの弾き方を早く読みたい方はこちらでジャンプ→

バイオリンを弾いていると、楽譜の音符の上や下に小さな点「・」がついているのを見かけることがあります。

スタッカート

これが「スタッカート」。

スタッカートはイタリア語で「切り離された」という意味を持ちます。

バイオリン初心者
バイオリン初心者

初めて聞いた

その名の通り、音を他の音よりも切って弾くことで、音楽にメリハリやリズム感を生み出す大切な奏法。

例えば、普通に弾けば「ラーーー」という音が出ますが、スタッカートなら「ラッラッラッ」と区切られて聞こえます。

普通の奏法
4分音符を4つ普通に弾く
スタッカートの奏法
4分音符を4つスタッカートで弾く

こうすることでスタッカートは、

・音が軽やかに響く

・鋭く響く

といったように、演奏全体が生き生きとした印象に変わります。

つまりスタッカートは、単なる記号ではなく「音楽の表情を豊かにするためのサイン」なのです。

【失敗談】スタッカート=ただ短く弾くことではない

私はバイオリンを始めたばかりのころ、スタッカートは「とにかく短く切って弾くもの」だと思っていました。

ところが、バッハの「メヌエット」を練習していた時、私はこう弾いていました。

ねるね
ねるね

そのときの楽譜は以下です。

メヌエット 楽譜

動画を見てもらうとわかるように、スタッカートをかなり短く弾いてしまっています。

でも、実はこの場面は本来こう弾くのが正解とされています。

メヌエットの正しい弾き方

ここではスタッカートにスラーがついている。

これは「短く切る」というよりも、「音をつなげながら、きれいに収めてほしい」という意味がこめられています。

つまり、バッハさんはこのフレーズで、

「音を響かせつつ、自然におさめてほしい」

と伝えたかったのです。

ねるね
ねるね

バッハすまんかったな

スタッカート記号の正しい意味を知ろう

楽譜に書かれるスタッカートは、基本的には「音を短くする」という意味を示しています。


ただし、上記の体験談でも話た通り、短くするといっても「どれくらい短くするのか?」は曲や演奏者の解釈によって変わります。

明るくはっきりと短く弾く場合
スタッカート明るくはっきり短く弾く
少し長めに響きを残すように弾く場合
少し長めに響きを残すように弾く

といった具合に、曲の場面によってニュアンスが異なるのです。

同じスタッカートでも、速いテンポや強い音・弱い音の指示によって、感じ方は大きく変わります。

 ただ「音を短くする」だけではなく、その曲の流れや雰囲気に合わせて表現することが大切。

バイオリン初心者
バイオリン初心者

柔軟性が大事ってことね

初心者が知っておきたいスタッカートの弾き方

初心者がまず意識すべきなのは「弓を弦にしっかりつけたまま短く音を出す」こと。

弓をバウンドさせる必要はありません。

以下の基本ステップを意識しましょう。

①弓を弦にのせ、しっかりと圧力をかける

②短い動きで音を出し、すぐ止める

③次の音を出す前に、弓を弦に軽くつけたまま、ちょっとだけ待つ

以下で動画を見ながらやってみましょう。

基本のステップ深堀

ステップ①:弓を弦にのせる

弓を弦にのせる動画

ステップ②:しっかりと圧力をかける

弓の圧力が正常な動画

ステップ③:短い動きで音を出し、すぐ止める

短い動きで音を出しすぐ止める

ステップ④:次の音を出す前に、弓を弦に軽くつけたまま、ちょっとだけ待ちます。

ステップ⑤:2に戻る

これを繰り返すことで「弓を跳ねさせずに切るスタッカート」の感覚を身につけることができます。

最初から速く弾こうとせず、1音ずつ確実に「短く、止める」を意識することが上達の近道。

バイオリン初心者
バイオリン初心者

焦らないことが肝心ね

では、以下でスタッカートの練習をより深堀していきましょう。

効率的な練習法と上達へのステップ

ここでは、スタッカートを身につけるために段階的な練習方法をまとめました。

  1. ロングトーンを安定させる
    → 弓をまっすぐ、きれいに弾けることが前提。

ロングトーンについて詳しくはこちら→

  1. 1音だけスタッカートで弾く
    上記の弾き方を思い出して、短く切って弾いてみましょう。
  2. 2音・4音と徐々に数を増やす
    → 連続して短く切れるようにする。
  3. スケール練習に取り入れる
    → ドレミファソラシドをすべてスタッカートで弾く。
  4. 実際の曲に応用する
    → 短いフレーズをスタッカートで表現してみる。

この流れを繰り返すことで、自然とスタッカートが弾けるようになってきます。

スタッカートをきれいに響かせるためのコツ

スタッカートを弾くと

音がかすれる

・力を入れすぎてガリッとする

と悩む人も多い。

きれいに響かせるには次のポイントを意識しましょう。

ポイントは以下です。

・右手の圧力は適度に

・リズムを保つ

・力を抜く、脱力

・音のイメージをしっかりもつ

ちなみにXでアンケートを取りました。

”音のイメージをしっかりもつ”を意識している人が一番多かったですね。

ねるね
ねるね

なんにせよ音楽はイメージが大事

ポイント1:圧力は“適度”に

力を入れすぎるとつぶれた音になります。弦が響く程度の圧力を見極めましょう。

ダメな例
弓の圧力をかけすぎ
良い例
弓の圧力が正常
ねるね
ねるね

結局音楽は脱力大事

ポイント2:リズムを一定に保つ

音を切ることばかり意識すると、リズムがくずれやすくなります。

とくにスタッカートでは、テンポがどんどん早くなりがち。

バイオリン初心者
バイオリン初心者

気持ちが焦っちゃう

だからこそ、スタッカートを弾くときほど、落ち着いた気持ちで弾くことが大切です。

メトロノームを使って、リズムを安定させる練習をしてみましょう。

ポイント3:身体全体の脱力

スタッカートを意識しすぎると、「音をハッキリ変えなきゃ!」と思って、体に力が入りやすくなります。

特に、バイオリンを始めたばかりのころはそうなりがち。

ねるね
ねるね

私は力入りまくって右手は血管浮きまくりでした

なので、スタッカートを弾くときは「できるだけ力を抜いて弾く」ことが大事なんです。

曲が難しくなるほど、つい力が入ってしまうので、リラックスすることを意識しましょう。

ポイント4:音のイメージをしっかりもつ

スタッカートは、音のイメージをしっかり持つことはがとても大切です。

なぜなら、イメージがないと「なんとなくのスタッカート」になってしまうから。

ねるね
ねるね

ふわふわな気持ちで弾くと音もふわふわ

上記でもお話ししたように、スタッカートは曲やフレーズの場面によって弾き方が変わります。

だからこそ、「どんなスタッカートにしたいのか」を考えながら弾くことがとても大事なんです。


以上、これらを意識するとスタッカートは「ただ音を短く切る」だけでなく、「一つ一つの音がそろったきれいな音」に変わります。

にスタッカートが身につきます。

スタッカートとスピッカートの違いを整理

多くの人が混乱するのが「スタッカート」と「スピッカート」の違いです。

・スタッカート:弓を弦につけたまま、短く切って弾く

4分音符を4つスタッカートで弾く

・スピッカート:弓を弦から軽く浮かせ、自然な跳ねを利用して弾く

スピッカート【ゆっくり】

見た目は似ていますが、弓の扱い方が大きく異なります。

スタッカートは「弓を弦につけたまま音を切る」

スピッカートは「弓を弦から浮かせて音を切る」

というイメージを持つと理解しやすいです。

中・上級者向けの一弓スタッカートや応用技法

スタッカートには「一弓スタッカート」という難易度の高い技法もあります。

これは、1回の弓の動きの中で、いくつもの音を続けてスタッカートで弾く奏法。

たとえば、アップボウ(ダウンボウ)で「タタタタタ」と5音を短く区切る、といった弾き方。

曲で応用するとこんな感じです。

この奏法を身につけるには、手首を柔らかく使い、弓を軽く上下に弾ませるような感覚を練習することが必要です。

飛ばし弓(スピッカート)の技術を習得すると弾き易くなります。

スタッカートを使った曲の表現とニュアンス作り

スタッカートはただ「短く弾く」だけではありません。

曲の性格に合わせて、軽やかにしたり鋭くしたりと、ニュアンスを変えることができます。

・明るくコミカルに:短く軽く

明るくコミカルに:短く軽く

・力強く鋭く:強めに切る

力強く鋭く:強めに切る

・切なさを出す:やや長めに響かせる

切なさを出す:やや長めに響かせる

このように、スタッカートの「長さ」「強さ」「響き方」を調整することで、同じ記号でも全く違う印象を作ることができます。

動画でもわかる通り、ビブラートを使っています。

スタッカートとビブラートはとても密接な関係にあるので、スタッカートで表現をより豊にするためにはビブラートは必須。

ビブラートについて詳しく知りたい方は、『ビブラートのかけ方を初心者向けに分かりやすく徹底解説』を見てみてください。

場面に応じた奏法の選び方:マルテレ・スピッカート・コレ

楽譜に点がついていたとしても、必ずしも「同じスタッカート」で弾くとは限りません。

曲によっては以下のように奏法を使い分けます。

・マルテレ:力強く押さえてから離す

・スピッカート:軽快に弓を弾ませる

・コーレ:弓を弦に引っ掛けて即座に離す

つまり、スタッカートは「音を短くする」という大まかな決まりを示しているだけ。

実際にどんなふうに弓を使うかは、演奏する人の考え方や曲の雰囲気によって変わります。

まとめ

「バイオリン スタッカート」は、初心者にとっては「短く切る基本技法」であり、中・上級者にとっては「表現の幅を広げる手段」。


基礎を確実に身につけることで、演奏はぐっと引き締まり、音楽に生命感を与えることができます。

ぜひ毎日の練習に取り入れて、あなたのバイオリン演奏を一歩レベルアップさせてください。

バイオリン初心者
バイオリン初心者

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バイオリン初心者
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