![](https://neruneblog.com/wp-content/uploads/2020/06/ぱんだ-150x150.png)
アイリッシュフィドルの弾き方ってバイオリンと何が違うの?特殊な弾き方が必要なのかな。練習方法が知りたいな。
✔︎アイリッシュフィドルを弾くにあたって知っておく技術
✔︎アイリッシュフィドルの弾き方、練習方法
✅どのくらいでフィドルは弾けるようになるのか
![](https://neruneblog.com/wp-content/uploads/2020/06/image-48.png)
✔︎音楽歴26年
✔︎バイオリン歴20年のレイトスターター
この記事を書いているわたしはバイオリン歴20年のレイトスターターです。年間360日練習を20年間続けてきました。様々なレッスンを受けてきた経験を生かしてレイトスターター向けの記事を書いています。
今回はアイリッシュフィドルの基礎知識を学ぶと共に、練習方法を解説します。
フィドルはクラシックバイオリンと違って独特の世界観とリズムや奏法が存在します。
フィドルの弾き方、練習方法を知りたいという方は是非最後まで見てみてください。
きっと、フィドルがどのくらいでマスターできるかイメージできると思います。
(フィドルは地域によって差があります。この記事ではアイリッシュフィドル=フィドル、で解説します。)
フィドルを弾く前に楽器の基礎を学ぶ
![フィドルを弾く前に楽器の基礎を学ぶ](https://neruneblog.com/wp-content/uploads/2020/07/スクリーンショット-2020-07-24-19.52.45-1024x571.png)
フィドルを練習する前に、楽器の基礎を学ぶ必要があります。
その内容としては以下です。
✔︎左手の練習
・音階練習
・ポジション移動
・ビブラート
✔︎右手の練習
・ボーイング
これらの練習の下地として、
・ストレッチ
・運指
を覚える。
それと並行してフィドルの曲練習に取り組む。
というのがフィドル練習の基本的な流れになります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
楽譜の読み方
![楽譜の読み方](https://neruneblog.com/wp-content/uploads/2020/07/スクリーンショット-2020-07-24-19.53.12-1024x564.png)
フィドルの曲の練習は基本耳コピです。
(耳コピとは演奏を聞いて覚えて覚えてその曲を習得すること。楽譜は使わないやり方。)
ですが、初心者の方は耳コピは難易度高いですし、楽譜の読み方を覚えておいて損はないです。
現にわたしは耳コピよりも楽譜を見ることの方が圧倒的。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ただし、フィドルの本質は、
・譜面通りに弾くのではなくて旋律を自由に弾くこと
です。
なので多くのフィドラーは耳コピが大事と言うでしょう。
アイリッシュフィドルの基礎
![アイリッシュフィドルの基礎](https://neruneblog.com/wp-content/uploads/2020/07/スクリーンショット-2020-07-24-19.54.10-1024x572.png)
アイリッシュ音楽を特徴づけるのは装飾音です。
譜面通りに弾くのはアイリッシュ音楽ではありません。
何の変哲もないメロディにアイリッシュ音楽らしさを出すのは装飾音になります。
カット
カットとは8分音符が2つ以上続くときに装飾音を入れる技術です。
一見クラシックの装飾音譜と何が違うの?
と思われると思います。
フィドルで使われるカットはクラシック音楽の装飾音とは役割が違います。
✔︎クラシックの装飾音 | 装飾音の音に重要性がある |
✔︎フィドルのカット | 装飾音の音よりも動作に重要性がある。 |
この動作とは、
・文字通り音がカットされていること
に意味があります。
なので、
・音は何でもいい
です。
下記の図参照
![](https://neruneblog.com/wp-content/uploads/2020/07/スクリーンショット-2020-07-24-17.52.50.png)
このように同じ音が2個以上続くときにカットを入れます。
装飾音は音色なんて関係ないくらい素早くカット入れてるのがわかると思います。
この場合クラシックだと、
こんな感じです。違いは明らかですね。
ロール
8分音符が3つ続く箇所をひとまとめにしてしまう技術です。
このひとまとめにするってどういうことかというと、下記の画像をご覧ください。
![](https://neruneblog.com/wp-content/uploads/2020/07/スクリーンショット-2020-07-24-18.19.37.png)
この楽譜にロールを入れるとこうなります。
![](https://neruneblog.com/wp-content/uploads/2020/07/スクリーンショット-2020-07-24-17.52.37.png)
このように音符ごと変わります。
実際の音を聴いてみてください。
このロールがアイリッシュ音楽らしさを出す肝になります。
ひとまとめに音符ごと変えちゃうってことを覚えておいてください。
トリプレット
アイリッシュ風三連符のことです。
前のめりに崩して弾きます。
3連符よりもこの音形に近いです。
![](https://neruneblog.com/wp-content/uploads/2020/07/スクリーンショット-2020-07-24-18.24.52.png)
実際に弾いてみると、
このように音色どうこうってより、効果音に近いねらいがあります。
音は前のめりですね。
グリッサンド
音を下からすくい上げる技術です。
こちらをお聴きください。
このように実音よりも下の音から救い上げます。
フィドルは取っ掛かりのハードルは低い
![フィドルは取っ掛かりのハードルは低い](https://neruneblog.com/wp-content/uploads/2020/07/スクリーンショット-2020-07-24-19.55.00-1024x573.png)
楽器の難しさはどんな楽器でも一律難しいと思っています。
でも取っ掛かりやすさとか、求められるハードルは楽器ごとに違うと思います。
楽器ごとの取っ掛かりやすさをまとめました。
バイオリン
✔︎初めの取っ掛かりやすさ | × |
✔︎初心者の演奏で求められるハードル | 高い |
ギター
✔︎初めの取っ掛かりやすさ | ◯ |
✔︎初心者の演奏で求められるハードル | 低い |
リコーダー
✔︎初めの取っ掛かりやすさ | ◎ |
✔︎初心者の演奏で求められるハードル | 低い |
ハーモニカ
✔︎初めの取っ掛かりやすさ | ◎ |
✔︎初心者の演奏で求められるハードル | 低い |
フィドル
✔︎初めの取っ掛かりやすさ | △ |
✔︎初心者の演奏で求められるハードル | 低い |
上記の表を見てわかる通り、
同じバイオリンよりも取っ掛かりやすさはあるものの、演奏に求められるハードルはリコーダーやハーモニカ並ということがわかります。
つまり、
・ややバイオリンよりも取っ掛かり安く音楽の授業並のクオリティでオッケー。
となります。
フィドルの演奏場所は、酒場やカフェ、ストリートとされてきました。
しかも演奏そのものを期待されるというよりもダンスミュージックとしての役割が重要でした。
なので演奏の質よりも、ノリや雰囲気が重視されます。
楽器をこれから始める初心者にとって、フィドルの方が早く演奏の場に出やすいのはこのためです。
いや、もちろんフィドルでも極めようと思ったらめちゃめちゃ難しいということは前提の話ですよ?
まとめ:上達スピードを上げるならクラシックバイオリンの基礎を学ぶ
![まとめ:上達スピードを上げるならクラシックバイオリンの基礎を学ぶ](https://neruneblog.com/wp-content/uploads/2020/07/スクリーンショット-2020-07-24-19.55.30-1024x571.png)
アイリッシュフィドルの知識、弾き方について解説しました。
以下まとめます。
✔︎楽器の基礎を身につけておく必要がある
✔︎楽譜の読み方を習得しておいた方が良い
✔︎アイリッシュフィドルの基礎は装飾音符にある
・カット
・ロール
・トリプレット
・グリッサンド
✔︎フィドルは取っ掛かりのハードルは低い
以上です。
わたしは楽器の上達のスピードを上げるならクラシック音楽の基礎を学んで置いた方が良いと思っています。
バイオリンの基礎を学んでおけばフィドルにもすぐに対応できます。
ですがフィドルしかやっていない人がクラシック音楽を演奏するとなるとハードルが高くなります。
もちろんどちらのジャンルもそれぞれ良さや難しさはあるんですけどね。
クラシック音楽の基礎を学ぶ、ということであればこちらの記事をご覧ください。
![](https://neruneblog.com/wp-content/uploads/2021/02/boy-2736656_1280-160x90.jpg)
それではまた。
音楽歴26年これまでに30人以上のプロの音楽家に指導頂いてきました。活動は主にオーケストラのバイオリン演奏員。メインジャンル;クラシック。その他;アイリッシュ、ジプシージャズなど。国内コンクール多数参加。演奏技術レベル;野球でいうところの社会人野球レベルです。※記事の趣旨;26年で培った音楽の知恵、経験を元に学生オケ初心者、レイトスターター向けに練習方法、音楽マインドの解説に特化した記事です。
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