
バイオリン初心者だけど、弦の張り方がわかりません。張り方の順番は?E線だけ張り方が違うって聞いたし何よりチューニングのやり方もわかりません。早くバイオリンを練習したいので弦の張り替え方を教えてください。

いつもねるねブログをご覧頂きありがとうございます。今回はこんな質問がありましたので答えていきたいと思います。
名前:ねるね
バイオリン歴:大人から始めて21年以上。オーケストラのプレイヤーとして18年活動。
バイオリン弾いてるだけで自己肯定感MAXですよね。
— ねるね@ねるねブログ🎻大人からスタート (@Mryan99332547) August 16, 2020
あなたの周りにバイオリンでドレミファソラシドを弾ける人はどれくらいいますか?
おそらくあなたが住んでるマンションには1人もいないでしょうし、あなたの職場にもひとりもいないはずです。
それだけバイオリンを弾いてることは特別なのです🐶
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✔︎弦の購入の仕方。
✔︎交換のタイミング。
✔︎弦の張り替え手順。
バイオリン初心者が弦を張り替えるとき「結局何から始めればいいの?」と壁にぶちあたってしまうことはよくあります。
わたしは21年間バイオリンをやってきて今では無理なく張り替えられています。
しかし初心者のときは弦の張り替えにとてもとても苦労しました。「思い出したくない、、笑」
そこでこの記事では初心者でも正しいやり方手順がわかればすぐにでも弦を張り替えることができるよう『弦の張り方の基本』からチューニング方法までまとめて解説するのでぜひ最後までご覧ください!
✔︎この記事は10分程度で読める内容です。
動画で確認したい方はこちらの動画がオススメです。島村楽器さんが解説しています。
楽器屋さんの説明はとてもわかりやすいです。
バイオリン弦の張り方【手順を解説】
バイオリンに弦が正しく張られている状態を理解する
弦が正しく張られている状態はこちらです。

間違い例

初心者の時は上記のように間違って張ってしまう場合があります。
上記のように交差してしまうと弦が緩みやすくなったり安定しません。

弦は交差せずに巻くことがポイントになります。
弦を張る正しい順番は?
①番目A線
→
②番目D線
→
③番目G線
→
④番目E線
・上記の順番が張り替えやすい。
・E線の張り替えを最初にやってしまうと他の弦を張り替えるときに緩んだり切れてしまう可能性がある。

弦の張り替え作業中に急にE線が切れるとビビるのでこの順番がオススメです。
弦は1本ずつA線→D線→G線→E線の順番で張り替える。
古い弦の取り外し方【テキトーに取り外さない】
古い弦を外します。
ペグを緩めましょう。

すると弦も次第に緩みます。

弦を引っ張ってスルスルとペグから弦を取り出します。
このときに弦がバイオリン本体にあたって傷がつかないようにしてください。
弦はまとめて取り外さない
弦をまとめて外すと駒が倒れてしまい魂柱が倒れてしまいます。


弦は一気に取り外さず、1本1本張り替えることをオススメします。
ペグにコンポジション(専用のクリーム)を塗ると作業が楽になる
弦を取り外した状態のときにペグ専用のクリームを塗って置くことをオススメします。
ペグの動きが滑らかになるから。
バイオリンを練習する毎に1番最初に行うのはチューニングです。
そのときにペグが滑らかに動かないととてもストレスになります。

早く練習したいのにチューニングがやりづらい!
こんなイライラを解消するためにもペグ専用のクリームを塗って置くことは重要です。
バイオリン弦をペグの穴に入れる
ペグの穴はこちらです。

このペグの穴に弦を入れます。

弦は5mm程度出します。
でも実際は0.2ミリぐらいしか出さない人もいます。

わたしはなんとなくですが、弦が多めに出ていた方が安心するので1センチほど出します。実際には0.5ミリ出すのも1センチ以上出すのも安定度はまったく変わりません
バイオリン弦が緩まないように工夫する
最初の1週目はペグの刺さってる方角(内側)に1巻きします。

✔︎チューニングの際にペグがなめらかに動きやすくなるから。
2週目からは外側に巻いていきます。

・ペグをひたすら内側に向かってねじ込みながら巻くこと
・弦をテールピース側に引っ張りながら巻くこと。

・ペグの緩みをなくすため。

あまり力を入れすぎる必要はないですが、しっかり内側にねじ込むつもりで巻いていきましょう。
E線だけ巻き方が違う
E線は他の弦( A線D線G線)と張り方が変わります。

E線はアジャスターがついているので張り方が変わるんです。

・E線は最初から外側に向かって巻いていきます。

上記で弦を巻くときの1週目は内側に巻くべきと書きました。

それはペグの滑らかさを出すためですね。
しかしE線はアジャスターを使ってチューニングすることがほとんどのため、ペグのなめらかさは必要ないんです。
E線だけ他の弦と巻き方が違う
E線のアジャスターは緩めておく
アジャスターがきつく閉まった状態でいざチューニングするときに音程が低かった場合、アジャスターでそれ以上音程を上げることができなくなります。

緩ませすぎは✖️、目安はアジャスターがのネジがガクッと一気に軽くなるかならないかぐらいまでです。
弦を巻きながらテールピースにひっかける。
弦を少し巻けたらテールピースの穴に弦をひっかけます。

引っ掛けたあとも続けて引っ張りながら弦を巻いていきます。

・弦のボールが穴にしっかり引っ掛かっているかを確認しましょう。


しっかり引っ掛かっていないと弦が安定しない原因になるので注意が必要です。
E線はアジャスターにひっかける
E線だけテールピースの穴にひっかけるのではなくてアジャスターの出っ張りに引っ掛けます。
注意点としては、ループエンド専用とボールエンド専用と2パターンのアジャスターが存在することです。


・ボールエンド専用のアジャスターでもループエンドの弦を取り付けれる。

こんな感じで取り付けてもまったく問題なしです。
逆にボールエンドの弦はループエンド専用のアジャスターには取り付けれないので注意が必要です。
弦を上駒と駒(あごあて側の駒)の溝にちゃんと入れる
上記の駒には弦をはめこむ溝があります。
このみぞにしっかり弦が入っているか確認しながら弦を巻くことが重要です。
なぜ重要なことかと云うと、溝にはまっていないと弦が緩んだりすることの原因になるからです。

弦を巻き終わったあとに溝に入っていないことに気づくこと多いです。
E線についているゴムチューブはどう扱う?
E線には必ず下記のようなゴムチューブがついています。
これはコマが傷つくのを防ぐ役割であったりE線が切れにくくする役割があります。
ゴムチューブは付けたままにする。
ゴムチューブはこのように駒から指板側に出ないように取り付けます。

・ゴムチューブによる音色の影響を防ぐため
ゴムチューブについては取り外した方が良いという意見もたくさんありますが、わたしは付けたままの方が良いと思っています。
それは、ゴムチューブを付けた状態と外した状態の音色の違いがわからないからです。
それならば駒が傷つくのを防ぐためにチューブを付けておいた方が無難と言えます。

第一、弦を生産しているメーカーが付けた方がいいという判断でチューブがついているのですから、その判断が一番的確なんじゃないでしょうか。
弦の張り替え時には駒の角度に気を付ける
弦を巻いていると駒がそれにつられて傾いていきます。
・駒が倒れやすくなる。
駒が倒れてしまうと楽器本体に傷がついてしまいます。

演奏の本番中に駒が倒れるともっと悲惨ですよ
そうならないためにも、4つの弦をある程度巻いたら駒を正しい角度に保ちます。
弦を巻くとき駒が傾いていないか気を付ける。
弦のチューニングをする
弦を巻いたらチューニングを行います。
チューナーを準備する。
チューナーはスマホアプリをダウンロードすることをオススメします。
・無料で有料の電子製品のものと質がほとんど変わらないから。
以前はわたしも2,000円くらいの電子製品を購入していましたが、スマホが普及してからアプリに切り替えました。
わたしが日頃使っているオススメのアプリを紹介します。
チューナーに関して詳しくはこちらの記事をご覧ください。
チューナーアプリ無料版!音楽歴26年のわたしのおすすめアプリ
張り替え後はチューニングを指で弾いて行う
弦を指で弾きながら音を合わせていきます。

弦の張り替え後は音がめちゃくちゃずれているので指で弾きながらある程度の音まで近づけた方が効率良いです。
✔︎参照動画↓
音がある程度近くなったらあとは実際に弓で弾きながら音を合わせて調整します。
✔︎参照動画↓
チューニングの詳しいやり方はこちらの記事を参照ください。
【今日から使える!】バイオリンの調弦を簡単にできるコツ【5分で出来る】
弦を張り替えて2週間はペグが緩み続ける【バイオリンの音程が狂う】
張り替えたばかりの弦はしばらく安定しません。
どういうことかと言うと、チューニングが通常時よりも狂いやすくなるということです。

弦を張り替えてから1週間は弦が安定しないと思った方が良いです。
✔︎弦が狂う時間目安
替えてすぐ→ | 5分で狂う |
1日後→ | 30分で狂う |
3日後→ | 1時間で狂う |
1週間後→ | 2時間で狂う |

まあ、これは仕方のないことなので、10分〜30分置きにチューニングをする感じで練習を続けていきましょう。
弦は2週間をピークにあとは質が徐々に落ちていく

じゃあ弦が実働するピークはいつなの?
・弦を張り替えてから2週間すぎたとき。
・E線は替えた後すぐでもチューニングが狂いにくい。
E線はチューニングが狂いにくく、音色のピークは替えたばかりのときなのでわたしは演奏会3日前に替えることが多いです。

え!?このタイミングで替えるの?
と驚かれることも多いですが、本番中にチューニングが狂うことも弦が切れるなどのトラブルは一切ないです。
まとめると、
・A線D線G線は替えて2週間がピーク。
・E線は替えて4日後がピーク。
となります。
弦を張り替えるタイミングは弦が消耗してしまったとき【e線は消耗が激しいので注意】
弦を交換するタイミングは弦が消耗するときです。
理想を言えば3ヶ月ぐらいで替えるのがオススメです。
・音色が悪くなる。
・音程が微妙に狂う。
・弦が切れやすくなる。

ただわたしの場合、めんどくさがりなので1年に一回しか替えません。理想抜きで言えばそれでもいけちゃいます笑
弦を替えないということはボロボロのTシャツを着続けるようなものです。
・E線は消耗が早いので数週間〜1ヶ月で替えるのをオススメ。(1週間で替える人もいた)
・G線は消耗が遅いので替えるタイミングを遅らせても良い
【絶望てき状況を回避!】不足の事態に備て予備の弦を購入しておく【e線はループエンドとボールエンドの2種類があるので確認必須】
弦を張り替えて一安心。と言いたいところですが、バイオリンの弦は突然切れてしまうこともあるのはご存知ですか?
・レッスン前
・レッスン中(レッスンが中断する。レッスン代の無駄に、、、)
・発表会前
・本番中(赤っ恥まっしぐら)
・練習のモチベーションが上がっているとき(せっかくモチベ上がってるのに、、、)

わたしはとても大事な演奏会の曲中で弦が切れてしまい、泣きながら本番を終えた経験があります。
そのために予備の弦を持っておくことはとてもとても必須です。
そこでこの記事を読んで下さっている方のためにオススメの弦を下記の記事で紹介しています。
弦は消耗品で人気のある弦は売り切れてしまうことがあるので早めに購入しておくことをオススメします。
弦選びで失敗したくない!という方はぜひご覧ください。
まずは弦を購入する。
購入の際はe線はループエンドとボールエンドの2種類があるので確認必須】

通常4つの弦がセットになって販売されていることが多いのでセット品を買うのがオススメです。
✔︎部分的に替えるときでも予備を持って置くことに損はないのでセット品で買って置くことをオススメ。E線はすぐ消耗することと、切れやすいので2、3本多めに持って置くことがオススメ。
✔︎E線はボールエンドとループエンドの2種類があるのでアジャスター(下記画像)を確認してどちらのタイプか知って置く必要がある。
ボールエンドとループエンドの2種類がある。


ボールエンド用のアジャスターにはループエンドの弦を取り付けることができます。


まとめ:練習を再開しよう!でもバイオリンは独学だけでは上達できない
今回はバイオリンの弦の張り方について解説しました。
バイオリンをやる上で弦を張り替える場面はたくさん出てくるので、必ずポイントをおさえて正しく張り替える必要があります。
ぜひ今回の解説を参考にして頂けたら練習を再開しましょう!
ところでバイオリンって独学だけでは絶対に上達できないのはご存知ですか?
・間違った知識や弾き方で練習を続けてしまう。
・練習が非効率になる
・壁にぶちあたった時に乗り越えられない
上記の理由で時間をめちゃめちゃ無駄にしてしまいます。

わたしは大人から独学で始めたので何度も壁にぶつかった経験があります。
・時間をかければなんとかなる
・気合でなんとかなる
しかし上達する気配はありませんでした。
ではどう壁を乗り越えたかというと、プロの先生によるレッスンでした。
バイオリン練習はあくまでも独学とレッスンの併用で上達できます。
この記事を読んで下さっている方のために無料で体験できるオススメのオンラインレッスン教室を下記の記事で紹介しています。
キャンペーン中や人気の教室、実績のある教室をまとめていますので、予約が埋まる前に興味のある方はぜひチェックしてみてください!
【2022年最新!】音楽教室おすすめ18社を徹底比較|人気な理由を解説
✔︎弦を4本セットで購入しE線は余分に2、3個多めに買っておく。
✔︎弦を張り替えるタイミングは3ヶ月くらいがオススメ。
✔︎弦は交差せずに巻くことがポイント。
✔︎弦を張る正しい順番はA線→D線→G線→E線。
✔︎古い弦は一気に取り外さず、1本1本張り替えることをオススメ。
✔︎弦を取り外した状態のときにペグ専用のクリームを塗って置くことをオススメ。
✔︎ペグの穴に弦を通すときの目安は5mm程度穴から出るくらい。
✔︎弦を巻くときはしっかり内側にねじ込むつもりで巻く。
✔︎E線だけ他の弦と巻き方が違う。
✔︎E線を巻く前にアジャスターは緩めておく。
✔︎弦を巻きながらテールピースにひっかける。
✔︎弦を上駒と駒(あごあて側の駒)の溝にちゃんと入れる。
✔︎弦の張り替え時には駒の角度に気を付ける。
✔︎チューナーは無料アプリがオススメ。
✔︎弦を巻き終わったら弦を指で弾きながら音を合わせていき、音が近くなったら弓で弾いてチューニングする。
✔︎弦を張り替えて2週間はペグが緩み続ける。
それではまた!
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